その計画、ワクワクしますか?-バイアスを越えて-
西洋のある格言です。
”計画を立てないのは、失敗する計画を立てているのと同じだ”
ビジネスにおいても人生においても、
計画の重要性に関する指摘は枚挙にいとまがないです。
こと営業マネジメントに関連しても同様です。
次回予定(次にどうするか?)を思考し、
それを情報として共有・マネジメントすることが決定的に重要です。
次回予定の立て方については、下記もご参考下さい。
世界最古の兵法書である『孫子』には、次のような一節があります。
勝兵は先ず勝ちて而る後に戦いを求め、敗兵は先ず戦いて而る後に勝を求む
強い軍や勝つ将軍は、まず事前に勝てる計画を立てて戦地に行くから勝てるのであって、
弱い軍や負ける将軍は、計画を立てず戦地に赴き、そこで勝とうとしてしまう。
という感じの解釈になるでしょうか。
やはり、勝てる計画・ストーリーをつくることが大切なのです。
そして、当たり前ですが、求めているのは良い結果(勝利)です。
ということは、立案される計画・ストーリーも勝つことが前提になります。
・・・ここに、落とし穴が潜んでいます。
計画立案に関する代表的な落とし穴的な指摘を紹介します。
以下は、書籍『行動経済学が最強の学問である』(相良奈美香著)を参考に編集
▼計画の誤謬(ごびゅう)
あらゆる計画は、所要時間や予算を甘く見積もって計画してしまうがため失敗する、
という研究で、多くの残念な実例があるそうです・・・
▼楽観バイアス
自分自身がネガティブな出来事を経験する可能性は低いと信じさせる認知バイアスで、
物事を自身によって都合よく(楽観的に)解釈してしまいます。
▼解釈レベル理論
基本的に人間の意識が向くのは「今」であり、今については「現実的かつ具体的」に考えます。
逆に考えることが先になるにつれ、思考が抽象化して、具体的に考えられなくなってしまうようです。
これらが、それぞれ関連しています。
僕達は、「楽観バイアス」があるので、計画を立ているときは、うまくいくだろう、と思います。
そして、「解釈レベル理論」があるので、計画していることが先であればあるほど、抽象化してしまい、
具体性に欠けた計画になります。
結果、「計画の誤謬」が起きてしまう・・・という感じでしょうか。
気をつけなければなりません。
ですが、ふと思います。
なぜ、こんなにバイアス(落とし穴)が多いのか?
それは、そうでもしないと人間は計画を立てて実行しないからではないでしょうか?
悲観的にねりにねられて、
先々のアクション迄具体化されつくした計画は、果たして実行されるでしょうか?
ある程度楽観的で、ファジーだからこそ実行できるのかもしれません。
ここのバランスの問題です。
バイアス・落とし穴に気をつけることも大事ですが、それ以上に大切なことがあります。
それは、ワクワクするような計画であるかどうか?です。
ワクワクしないようなプランでは、実行もままなりません。
皆さんの計画、バイアスがかかっていませんか?
・・・いや、一旦この問いは置いておきましょう。
それよりも、皆さんの計画、ワクワクしていますか?
一歩踏み出せたらこっちのもので、
その計画をそれを実行の中でブラッシュアップしていく、という
OODA(ウーダ)ループというフレームがありますので、こちらも参考にして下さい。
追記)
ワクワクといえば、僕は『つくってあそぼ』世代です。
1990年~2013年に放送されていた、NHKの工作番組です。
ワクワクさん、ゴロリ、元気かなぁ・・・
因みに、ゴロリは「くま」の設定らしいです。
えっ!?
ゴリラじゃなかったん!と驚きましたが、確かにビジュアルは違いますね。
ゴロリさん、失礼しました。