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まずは”まずは”の指導は難しい?

部下指導やチームでのミーティングをイメージしてください。

 

 

 

 

 

 

「まずは自分なりに考えてみて」

 

 

 

思い起こすと、このフレーズを結構な頻度で使用しているのですが、

 

皆さんはどうでしょうか?

 

 

 

背景として、こちら側の意図はいくつかあります。

 

 

 

・考えるというプロセスが大事であること

 

・目的は答えを教えることではなく、答えを出せるようになることだから

 

・何をどのように考えたか?がわからないとアドバイスもできない

 

 

 

といったところでしょうか?

 

 

 

この考え方自体が間違っているわけではないと思いますが・・・

 

 

 

ただ、ドキッとする指摘がありましたので紹介します。

 

 

 

ポール・キルシュナー、ジョン・スウェラー、リチャード・クラークが、

 

2006年に発表している教育心理学分野の論文です。

 

 

 

論文の要旨では、

 

 

ガイダンスの少ない指導は、

 

学習者の学習過程に強いガイダンスを置く指導よりも、効果・効率が低い

 

 

と説明されています。

 

 

 

・・・なんですと!?

 

 

 

彼らの主張の土台は、人間のワーキングメモリには限界があるという点です。

 

 

 

ワーキングメモリとは、いま目の前の情報を一時的に保持しながら処理する場所です。

 

 

 

仕事で言えば、頭の中の作業台のようなものです。

 

 

 

「まずは自分なりに考えて」と言われると、

 

相手は同時に多くのことを処理する必要があります。

 

 

 

何を考えるのか、どこから始めるのか、どの情報を使うのか、

 

何を基準に判断するのか、どの粒度でまとめるのか・・・

 

 

 

こうしたことを同時に処理しようとすると、

 

ワーキングメモリに大きな負荷がかかります。

 

 

 

結果、

 

 

・どう考えていいのかわからない

 

・何がわからないのかわからない

 

 

という状態に陥ってしまうことがあります。

 

 

 

本人がサボっているわけではなく、

 

考えるための前提を同時に処理しようとして、

 

頭の作業台がいっぱいになっている状態なのかもしれません。

 

 

 

つまり、相手に考えさせること、考えてもらうこと自体は良いのですが、

 

その難易度や相手の習熟度をしっかりと考慮する必要がある、ということです。

 

 

 

なんでもかんでも「まずは自分なりに考えてみて」というアプローチをとると、

 

かえって効果・効率を下げてしまう可能性があるのです。

 

 

 

・・・反省です。

 

 

 

では、どのような対策がとれるでしょうか?

 

 

 

そのひとつが、スキャフォールディングです。

 

 

 

教育心理学には、スキャフォールディングという考え方があります。

 

 

 

直訳すると、足場かけです。

 

 

 

 

 

 

建築現場で、職人が高い場所で作業できるように一時的な足場を組むように、

 

指導の場面でも、相手が自分で考えられるように一時的な支援を用意する、

 

という考え方です。

 

 

 

つまりこのケース、自分なりに考えて欲しいという場面においては、

 

「考えるための足場」を提供することが大事なのです。

 

 

 

もう少し言うと、

 

足場を選択できる環境を準備することが大事なのだと思います。

 

 

 

その足場は、

 

観点かもしれませんし、過去の事例かもしれませんし、手順かもしれません。

 

 

 

たとえば、

 

 

「まずこの3つの観点で考えてみて」

 

「過去の似た事例を見てから考えてみて」

 

「まずは課題、原因、打ち手の順で整理してみて」

 

 

というイメージでしょうか。

 

 

 

足場とは、直接的に答えを教えることではありません。

 

 

 

そしてその足場は、一時的なものです。

 

 

 

建築現場の足場が建物の完成後に外されるように、

 

指導における足場も、できるようになったら少しずつ外していく必要があります。

 

 

 

理想は足場などは気にせず、「まずは自分なりに考えてみて」と言える状態です。

 

 

 

ただしそれは、仕事の習熟度や相手のスキルに依存します。

 

 

 

まずは「まずは・・・」の指導は難しいようです。

 

 

 

自社やチームの課題に合わせながら、考えるための足場を準備していきましょう!

 

 

 

そして足場がすっかり取れたら、その現場(チーム)は完成ですね。

 

 

 

・・・まあ、大抵は次の現場(課題)が始まると思いますが。。。

 

 

 

追記)

 

ちなみに「まずは考えてみて」の重要性を否定つもりはありません。

 

むしろめちゃめちゃ大事です。

 

なぜなら、この悩むプロセスが重要だからです。

 

詳しくは、下記をご参考ください(タイトルか画像をクリック)

 

 

▼悩むプロセスは飛ばさない方がいい

 

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