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悩むプロセスは飛ばさない方が良い

学生時代の勉強を思い出してみて下さい。

 

 

難しい問題があるとついつい答えを見てしまい、それでなんとなく解った気になる。

 

そんな経験が無いでしょうか。

 

 

 

僕は大学時代、塾講師のバイトをしていたのですが、

 

その様なアプローチをとる生徒を特に問題視していませんでした。

 

 

というのも、答えから逆算して、問題の解き方やキーワードを理解しておけば、

 

次に同じような問題に当たった際に、解けるようになる確率は上がるからです。

 

 

勉強の1つのテクニックとしては、アリだろうという認識です。

 

 

 

しかし、今になって後悔しています。

 

 

 

中長期的な学習効果を考えると、この“答えを出せずに悩む”というプロセスは、

 

飛ばさない方が良さそうなのです。

 

 

 

書籍『RANGE-知識の「幅」が最強の武器になる‐』(デイビット・エプスタイン著)によると、

 

答えを出せずに悩むというプロセスは、短期的には学習を難しく、より苛立たしく、

 

時間のかかるモノにするが、長期的にはより高い効果をもたらす、としています。

 

 

挙げられている効果が次の2つです。

 

 


(1)生成効果


 

自分一人で答えを出そう(生成しよう)と奮闘することは、

 

たとえ出した答えが間違っていても、その後の学びは強化される

 

 


(2)過剰修正効果


 

学習者の答えが間違っていて、その人がその答えに自信を持っていればいる程、

 

正しい答えを学ぶとそれが強く記憶に残る

 


 

 

 

僕達は「失敗から学べ」と言われてきました。

 

しかし、失敗から学ぶ為には、しっかりと考え、悩んだ上で出した答えでなければ適切に学べないのです。

 

 

 

また、いきなり答えを教えない迄も、学習に困っていたり、助けが必要であれば、

 

問題の解き方や方法論は、良かれと思って教えたくなります。

 

 

 

しかし、これもケースバイケースで、注意が必要です。

 

 

ある例では、低学年の生徒に多いらしいのですが、家庭内の学習(宿題)において

 

親が簡単な解き方を教えてしまうことで、その後の学習機会の損失に繋がるケースもあるそうです。

 

 

 

悩むことは、機会です。

 

 

 

安易に答えや方法を教えるだけではなく、ヒントを提示し、

 

時に一緒に悩むというスキルも僕達には求められているのかも知れません。

 

 

 

追記)

 

教える、ということについて、ひとつのロールモデルとしたいのが

 

漫画『アオアシ』に出てくる福田監督です。

 

※以下、出典:『アオアシ』4巻 第38話 スパルタリーゼント より

 

 

このようなコーチになりたいものです・・・

 

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