ゴールを常に見ていなくてもいいように
水泳には自由形という種目があります。

タイムを競う以上、一番早く泳げる泳法として、自由形=クロールですが、
近代オリンピックの初期は、平泳ぎが主流だったそうです。

単純にクロールの方が平泳ぎより早く泳げるのに、なぜでしょうか?
理由は、諸説あるのですが、個人的に推している理由はこれです。
「顔を上げていないとゴールがわからなかったから」
当時の水泳競技は、海で行われていました。
現代のようにコースが仕切られ、水中にラインが引かれているわけでもありません。
向こう岸のゴールに向かって、ヨーイドン!なのです。
そんな中、波もある中で、真っ直ぐに泳ぐのは至難の業なので、
顔を上げて、常にゴールを見ながら泳げる平泳ぎが最も効率的だったのです。
へぇー、ですね。
ここで少しビジネスシーンに置き換えて考えてみます。
仕事をする上で、その目的やゴール、
組織としてのビジョンを掲げることは言わずもがなで重要です。
だからと言って、
「ゴールは示したぞ、さぁヨーイドン!」
だけでは、どうなるでしょか?
せめて示されたゴールは見失わないように・・・と
顔を上げて頑張って平泳ぎをしているようなモノです。
もうひと工夫してみましょう。
その進むべき方向に、ラインを引いてあげましょう。
泳ぎやすいように、コースを整えてあげましょう。
時には、現場のメンバーは、ゴールが見えていなくてもいいのです。
進むべき方向が間違っていなければ。
それよりも、
イマ・ココのタスクに目一杯集中し、パフォーマンスしてもらうことが重要です。
ゴールを見失わない為のラインが、戦略です。
戦略を落とし込み、
イマ・ココで何をどうするのか?を今一度明確にしてみませんか?
泳法(取組方)が変われば、予想以上にスピードが伸びる・・・かも?
イマ・ココに集中しつつも、気にして欲しい指標もあります・・・
詳しくは、下記もご参考ください(タイトルか画像をクリック)

追記)
平泳ぎが主流だった他の理由としては、
クロールが技術的にまだ知られていなかったということや、
クロールは優雅でない(下品である)という価値観の違いなどもあったそうです。
これも、技術的イノベーションや先入観だと考えると、通じるモノがあります。
ということは、クロールもまだまだ発展の余地が・・・ある?