不安の棚卸しが時間管理のスタート
数多くの名シーンがある、漫画『スラムダンク』の中でも、
個人的に最も共感せざるを得ないシーンが、”ポカリを開けられない三井”です。

ライバルチーム(陵南)との大事な一線で、体力が尽きてしまい、戦線を離脱。
グレてバスケから遠ざかっていた期間を悔やむ名シーンです。
「なぜオレはあんなムダな時間を・・・」

引用:『スラムダンク』#180 三井悔恨 より
僕もソファでスマホをイジりながら、ふと時計を目にした時・・・
ココロでは涙を流しながら、三井と同じ気持ちです(怒られますね)。
そんな後悔と反省を繰り返しながら、色々と時間管理術なども調べ、
試してみるのですが、どうもしっくりこない事が多い、今日この頃です。
ある書籍で、非常に興味深い指摘がありましたので、紹介します。
書籍『ムダがなくなり、すべてがうまくいく 本当の時間術』(著:望月 俊孝)によると、
時間管理の内なる最大の敵は、自分の中に隠れている”不安”だそうです。
脳は不安を覚えることにより、注意力が散漫になり、
認知能力も低下し、論理的な思考もしにくくなるそうです。
皆さんも、心当たりがありませんでしょうか?
どうも集中できていない時は、自分で意識をしていなくても、
”不安”に脳の働きの一部を割いてしまっているのです。
では、どうすればその不安をなくし、集中できるようになるのか?
同書では、毎日のルーティーンとして、一定の時間をとって(10分程)、
「思いっきり不安になってあらゆる心配事を書き出すこと」を推奨しています。
不安なことが可視化されると、不安が助長されるような気がしますが・・・。
ある実験が例に出されています。
以下、書籍『ムダがなくなり、すべてがうまくいく 本当の時間術』(著:望月 俊孝)より引用抜粋
2020年、ペンシルバニア大学のルーカス・S・ラフレニエールらは、
全般性不安障害(GAD)のある学生29名と、こんな実験をしました。
参加者は、10日間、一定の合図に従い、その時の心配ごとを書き出します。
10日間で集まった心配ごとは1人平均34.3個。
なかには100個を超える方もいました。
そして、それから1ヶ月間、「書いた心配ごとが本当に起きたかどうか」を毎晩記録してもらいます。
結果は驚くべきものでした。
1)書いた心配ごとの91.4%は実際に起きなかった
2)実際に起きた心配ごとも、その30.1%が思ったほどでもなかった
さらに興味深いことが起きました。
毎晩、不安の検証をしていた学生たちは、
その期間中にあった試験において、いつもより不安が減少傾向にあったのです。
なぜ減少傾向にあったのか?
それは、不安に向き合ったことで、それを減少する努力(試験勉強)に取り組めたからでしょう。
・・・なるほど。
想定した不安の数々も、実際には杞憂に終わる確率の方が高いのです。
それを漠然とした得体の知れない不安として抱えておくよりも、
気が進まないかも知れませんが、
一度棚卸しし、可視化した方がかえって囚われないようになると。
また、時間管理をして集中して取り組みたいことは、
大抵はこの不安を解消する為のアクションなはずなので、
何のために?が明確になることは、そのアクションの強化にも繋がるのだと思われます。
仕事の棚卸しをし、
優先順位をつけることは皆さんもやられているかと思います。
そこに、”不安の棚卸し”も追加してみましょう。
・・・効果が出ないかも?
・・・続かないかも?
その不安が杞憂に終わることを祈ります。
仕事の棚卸しと優先順位付に関しては、下記もご参考下さい(タイトルか画像をクリック)

追記)
スラムダンクの三井寿は、この後も過去の後悔があるからそれをバネに強くなる、
というカッコいいムーブを続けていきます。
3ポイントシューターは、やっぱり特にメンタルが大事なんですかね。
その為に、この考え方が大事だと思います!
詳しくは、下記をご参考ください(タイトルか画像をクリック)
