捨てて耐えるサボテン戦略
戦略の本質は、何をやらないかを選択することである

競争戦略の大家、マイケル・ポーター氏のコトバです。
戦略とは捨てることにあり!
選択と集中、分かってはいるけども・・・です。
進化の過程で、この”捨てる戦略”をうまく展開した生き物がいました。
サボテンです。

よくよく見ると、不思議なフォルムをしているあの植物。
植物にとって大事なあるモノがありません。
そうです。
「葉」です。
植物にとって、葉は光合成のための重要な基幹ですが、
サボテンは進化の過程でそれを捨てました。
代わりに、茎で光合成をしているそうです。
蒸散を最小限にし、乾燥に耐えるための進化だそうです。
植物の生存戦略は、3つに大別されます。
競争型、攪乱適応型、ストレス耐性型、です。
サボテンは、まさにストレス耐性型。
高ストレスの環境に耐える忍耐力がカギでした。
ストレスに耐えろと言われても、
ちょっと華やかな戦略ではないので気が乗らないかもしれませんが・・・。
書籍『非常識なハイブリット仕事術』(編:入山章栄)にて、
稲垣栄洋教授という植物学者との対談が記載されているのですが、
その中のある指摘が興味深いので紹介します。
以下、同書より引用抜粋
自然界ではナンバーワンでなければ生き残れず、
ナンバーツーですら滅んでしまうというのが基本的な原理原則です。
ところが、それだと世界中でたった1種類の生物しか生き残れないことになる。
では、なぜ私たちの身の回りに、たくさんの生物や植物があるのか。
それは実は、ナンバーワンになる方法がたくさんあるということなのです。
言い換えれば、いま生き残っているすべての生物が、
何らかのジャンルでナンバーワンということになります。
ただし、そのためにはナンバーワンになれる環境を見つけなければなりません。
そういう場所を見つけた生物だけが、この地球上に存在が許されている。
そして、そうした場所探し競争に敗れ去ったものは、この地球上にいないわけです。
・・・なるほど!
現存している時点で何かしらの条件でのナンバーワンなのです。
ビジネスシーンにもそのまま当てはまるとは言い切れませんが、参考にできます。
いま、何かしら皆さんのビジネスが成立しているのであれば、
複数条件下という制約があるかもしれませんが、ナンバーワンの可能性が高いです。
強みや環境条件が重なった結果なのです。
ここをしっかりと伸ばし切りましょう。
その為に”耐える”と考えれば、いけそうでしょうか?
現状の厳しい環境下でも、
それに耐えることで差別化を図るサボテン戦略、検討してみてください。
勿論、じっとただ耐えるということではなく、
場所や環境は変わらない分、耐えられるように自分自身(自社)の変化や
進化を進めていくということです。

出典:漫画『NARUTO』166:忍の才能…!! より
自来也先生も言ってました!
耐えられるスキルは、大きな付加価値なのです。
追記)
植物の生存戦略も面白いですね。
サボテン戦略に関連して、雑草の戦略も下記で参考にしてください!
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