検討ではなく検証を
ビジネスシーンでの頻出ワードのひとつです。
「検討します」
皆さん、当然、言ったこと、言われたこと、おありと思います。
本来の意味は「調べて論じること」なのですが、
昨今では、勿論本意ではないと思いますが、
「とりあえず保留する」「結論を出さない」というような、
意味合いで使われることも、多くなってしまっているような・・・。
言わずもがなで、
何かしらの意思決定をする為にはこの「検討」が大事です。
どうすれば、良い”検討”ができるかと考えていたところ、
ある興味深い指摘がありましたので、紹介します。
以下、書籍『世界一流エンジニアの思考法』(著:牛尾剛)より引用、一部加筆修正
今の時代、検討ばかりして、さっさと「やらない」ことのほうが
最大のリスクだということを肝に銘じてほしい。
やらない方が必ず失敗する確率が増えるのだ。
(ソフトウェア開発において)もしあなたがクライアント企業側や、上司ならば、
パワーポイントに書かれた大量の資料をいちいち要求したり、書類の精度を期待するより、
時間をかけずさっさと「検証」の段階に進み、フィードバックを得るようにしよう。
ああでもない、こうでもないと机上で検討するのではなく、
実際につくって動くもので検証しよう。
あの機能は実装するべきか否か、この機能はどうしようかと検討している暇があったら、
実際に実装して、ベータテストでリアルなお客様で試してさっさとデータを取ろう。
反応は思わぬ結果になるかもしれないのだから。
「検討よりも検証を」という考え方は、ソフトウェア開発にとどまらず、
あらゆる分野に応用可能なはずだ。
・・・なるほど。
同書では、変更がしやすいソフトウェアの世界での文脈で語られていますが、
指摘の通り、あらゆる分野で応用したい考え方です。
イマイチなのは、
「検討します」という方向性だけ決めたものの進展しないことです。
例えばこれを、
「検証します」という風に言い換えてみてはどうでしょうか。
何かしらを「証明」しないといけないので、必ずアクションが伴います。
ソフトウェアの開発でなくても、
実際に使ってみて、やってみて、比較してみて、調べてみて・・・。
アクションがあれば、それを評価し、フィードバックが得られます。
ここが大事なのです。
フィードバックが欲しいのです。
このフィードバックの有無、量、スピードが意思決定の質を上げます。
「検討します」ではなく、「検証します」という表現で。
言葉の使い方ひとつで、果たして変わるものでしょうか。
・・・検証してみませんか?
追記)
「検討します」は、社会人の頻出ワードのひとつだと思いますが、
もうひとつ、その使用頻度と使われ方が気になるコトバがあります。
それが、「頑張ります」です。
詳しくは、下記をご参考ください(タイトルか画像をクリック)





