応援するから応援される?
チアリーディングという競技の成立ちをご存知でしょうか?
元々は19世紀末のアメリカの大学スポーツを発祥とし、
観客の応援をまとめ、先導するような役割として誕生したそうです。
なので語源も、
Cheer(歓声・応援)をLead(導く)する人=応援を導く人、となります。
当初は男性中心だったらしく、イメージは日本の応援団のような感じです。
それが発展し、現在の華やかなチアリーディングになっていったそうです。
個人的にチアリーダーに応援されたことはないですが(恐らくこれからも)、
応援されて悪い気のする人はいません。
声を大にしては言うのは恥ずかしいですが、むしろ大いに応援されたいはずです。
ビジネスシーンにおいても同じです。
自社(自分)のファンを作り、顧客ロイヤリティを高め、
ステイクホルダーから応援される状態が、あるべき姿のひとつです。
僕たちは、誰しも応援されたいはずです!
では、どうすれば応援されるような組織(人物)になれるのか?
応援のプロ、チアリーディングの成立ちを参考にしてみましょう。
冒頭の通り、元々チアリーダーは「応援を機能させること」が目的でした。
観客の応援を先導し、統率する役割です。
そこで、応援の効果を高める為に、声を合わせたり、動きを揃えたり、
衣装等で見た目の統一感を出す、という工夫を重ねていきます。
そして、組織で実践するために、
応援の技術が言語化され、再現性を持たせる必要がありました。
この進化の過程で、指導法やマニュアル化が強化されたことで、
評価や採点の基準も生まれ、競技化が進んでいったそうです。
つまり、応援する技術を磨いていった結果、
それ自体がエンタメとして成立するようになった、ということです。
一生懸命応援していたら、それが応援される対象になった。
良い意味で、本末転倒なのです。
ビジネスシーンに置き換えて考えてみます。
顧客に価値を提供するということは、
何かしらの形で(サービスを通して)、顧客を応援していると言えます。
しかしここで、
「こんなに頑張って応援してるんですよ!」
「だから、私たちのことも応援して下さいよ!」
となってしまってはダメなのです。
応援のカツアゲ・押し売りは御法度です。
忘れてならないのは、主役は試合の競技者であり観客です。
ビジネスで言えば、顧客です。
ここの価値提供にフォーカスをしましょう。
改めて、顧客の応援に心血を注ぎましょう。
そして、皆さんの顧客への価値提供が洗練され、
差別化され、その過程と結果が可視化されたタイミングで、
応援される側になるのではないでしょうか。
逆説的ですが、
応援されるようになりたいのであれば、
応援するスキルを磨き上げることが重要なようです。
「応援するから応援される」ということでしょうか?
応援(=顧客への価値提供)を突き詰めていきましょう!
『土竜の唄』という漫画に出てくる、クレイジーパピヨンの名言です。
”人生ってのは・・・、どのつまり、自分のファンを増やしていくゲームだ!”
出典:漫画『土竜の唄』其之八百四 ファンなんだよ より
ビジネスも同じですね。
自社のファンを増やしていくゲームだと思って取り組んでみましょう。
その為の打ち手のひとつとして、
まずは「応援すること」について、考えてみました。
「ミイラ取りがミイラになる」のポジティブ版で、
「チアリーダーが応援される」とでも覚えて下さい。
メモ)
気をつけないといけないのは、
決して応援された見返りで応援するわけではないんですよね。
ここが、返報性の原理とはちょっと違うところだと思います・・・
下記もご参考ください(タイトルか画像をクリック)






