仕事でわがままを通す-リスのどんぐり理論-
リスが口いっぱいにどんぐりを詰め込んでいます。
決して一気喰いをしているわけではなく、巣穴に運ぶ為です。
また、餌がなくなる冬に備える行動のひとつとして、
巣穴ではない場所に穴を掘って埋めるのだそうです。
賢いですね。
また、埋める場所も他のリス・生物に見つかってしまうリスクも考慮し、
複数の場所に分散して埋めるそうです。
賢いですね。
ただ、一定数の埋めた場所を忘れるそうです。
・・・賢くはないですね。。。
しかし、この埋め忘れられたどんぐりはやがて発芽し、
時を経て大きな木へと成長していきます。
貯蔵散布という現象で、どんぐりの生態系エリアを広めることに一役かっているそうです。
リスの子孫もやがてそのどんぐりの恩恵を受けることを考えると、生態系とはよくできたものです。
ただ、当然ながらリスはそこまで考えてどんぐりを埋めているわけではありません。
自身の思うがままの行動ですが、結果としてそれが森(世の中)の為になっています。
利己的な行動が、全体最適に寄与しています。
これを、リスのどんぐり理論とよんでみましょう。
これは、仕事にも通じる部分があると思います。
「人の役に立つ仕事がしたい」という言葉を聞くことがありますが、
仕事とは、そもそも誰かの役に立つように設計されているので、全ての仕事がそうです。
勿論、役に立つ度合いやそれの実感のしやすさには差がありますが。
仕事をする上で、
「もっとこうしたい」「こうだったら良いのに」という気持ちを持つことがありませんか?
ある側面から見れば、わがまま(利己・エゴ)かもしれませんが、
それで仕事の生産性が上がり、成果につながるのであれば、通すべきわがままかもしれません。
そのわがまま(利己・エゴ)が、結果的に全体最適に繋がっている可能性が高いからです。
テレビプロデューサーの佐久間宣行氏が、自著で以下のように指摘しています。
以下、書籍『佐久間信行のずるい仕事術』(佐久間宣行 著)より抜粋
会社で利己的でいることはときに役に立つ。
自分が不満を感じるルールや慣習は、他の誰かも同じように不満を感じている可能性が高いからだ。
だれが見ても正当な問題点は、まずは「自分のため」に変えてみる。
だがここでは順番が大事で、「俺がこの会社をよくするんだ」と大義を掲げ、
仲間を率いて着手すると不思議とうまくいかないことが多い。
「みんなのため」に行動すると動機がブレやすくなるからなのだろう。
はじまりはあくまで利己的なわがままがいい。
みんなのために「いいこと」をするのではなく、自分のために「わがまま」を突き通す。
書籍では、関連するエピソードとして、ハラスメントの撲滅が紹介されています。
当時のテレビ業界は、パワハラ・セクハラが常態的だったらしいのですが、
それを佐久間氏が尽力してクリーンにしていったと。
それが誰かの為にやっていたわけではなく、
面白い番組を作るための阻害要因(邪魔)だったので、
モチベーションは自身のエゴだったと振り返っています。
仕事で通したい”わがまま”がありませんか?
それは、全体最適(顧客・会社の利益)に繋がっているかもしれません。
そんな時は、口いっぱいに詰め込むリスよろしく、
遠慮せずに目一杯やってみましょう。
僕は仕事をするうえでも「自分のために」という視点が、
何よりも優先されるべきだと思っています。
詳しくは、下記よりご確認ください(タイトルか画像をクリック)
追記)
リスのどんぐりの話は、
元々は「ダウンタウンのガキの使いやあらへで」という、
バライティ番組内のトークで聞いた話です。
松ちゃんの髪も長かったので、随分と昔です。
そんな体験も繋がる、というか、無理やり繋げているというか・・・
宜しければ、下記もご参考ください(タイトルか画像をクリック)