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知識の幅とそれを繋げるスキル‐まわり道の可能性‐

 

積木を高く積み上げていくと思って下さい。

 

 

ある一定の高さまで来ると、バランスをとることが難しくなり、

 

崩れてしまいます・・・

 

 

更に高く積み上げていくには、どうすればいいでしょうか。

 

 

ひとつの方法は、土台(底辺)の積木を増やし、

 

三角の形にして積み上げていくことです。

 

 

そうすることで安定感が増し、より高くまで積み上げられます。

 

 

高さを出すには、この幅が大事なのです。

 

 

 

ビジネス及び人生のおいても、この幅(RANGE)が大事だという話です。

 

 

デイビット・エプスタイン著『RANGE-知識の「幅」が最強の武器になる‐』

 

という書籍があるのですが、

 

この書籍では早期の専門特化への称賛に一石を投じる内容になっています。

 

 

ある分野で活躍している人達(例えばアスリート)は、

 

幼少期から専門的な練習に取組み、

 

所謂“ムダな時間”を過ごしていないという話をよく聞きます。

 

 

最短距離を全力疾走している感じでしょうか。

 

 

しかし、この書籍で出てくる、ロジャー・フェデラーは、少し違います。

 

 

スイス出身のプロテニス選手で、ツアー勝利数とグランドスラム優勝回数が歴代1位。

 

史上最強のテニスプレイヤーとも言われる選手なのですが、

 

意外にもテニス一筋ではないらしいです。

 

 

幼少期から、スキーやレスリング、水泳、バスケットボール、サッカー等々。

 

あくまでも、その中のひとつにテニスだったと。

 

 

フェデラーは、様々なスポーツを経験したことで、

 

運動能力や反射神経が養われた、と後に回想しているそうです。

 

 

フェデラーは、特殊な例なのでしょうか?

 

 

下記、書籍からの抜粋です。

 

 


 

どの分野においても、人間の知識が急速に膨らみ、世界が互いにつながりあっている。

 

 

それに対応するには、フォーカスするものを限定して絞り込むことが必要だと言われる。

 

 

早いうちに、何に取組むかをしっかりと決めるべきだという考え方は、

 

スポーツ以外の領域にも広がっている。

 

 

世界が複雑化し競争が激しくなる中で、その世界を渡っていくためには、

 

誰もが専門的な能力を身につけるべきだ(そして早く始めるべきだ)と言われる。

 

 

ある調査結果によると、

 

やがてエリートになる選手が意識的な練習に投じている時間は、

 

初期の頃は他の選手より少ない。

 

 

その代わりに、エリート選手は研究者が「体験期間」と呼ぶ時期を経ている。

 

 

その間に様々なスポーツを、たいていは自由に、あるいは緩い枠組みの中で体験している。

 

 

そこで幅広い身体能力を育み、自分の力や性質を知って、

 

その後で専門とするスポーツを決めて、集中的に練習に取組んだ。

 

 

つまり、スポーツ選手が様々なスポーツをためしてみてから専門分野を決めることは、

 

たとえエリート選手を目指していたとしても、それほどばかげてはいないということだ。

 


 

 

つまり、専門的な領域で、特化した練習を早期から取組むことだけが唯一の正解ではなく、

 

幅広い経験や、一見回り道に見えることも成功の要因になり得る、ということです。

 

 

特に、本書籍では、知識の幅(RANGE)を持った人材こそ求められている、

 

という主張が中心に展開されていくので、

 

幼少期から何かに特化して取組んでいるわけではない、

 

僕自身(多くの方もそうだと思います)にとっても、希望を持てる内容です。

 

 

面白い書籍なので、ご興味あれば是非読んでみて下さい。

 

 

 

そして、重要なことは幅広い知識・経験を得ることではなく、それらを“繋ぐ”ことです。

 

 

スティーブ・ジョブズ氏が、

 

2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチをご存じでしょうか。

 

 

流石、という内容なのでご存じない方は是非検索してみて下さい。

 

Youtubeに沢山挙がっています。

 

 

その中に、点と点を繋ぐという話が出てきます。

 

 

大学時代に、赴くままに参加したカリグラフィー※の講義があったそうです。

 

※アルファベットを独特のタッチで書く技術

 

 

特に何かに役立てよう、と思ったわけではなかったらしいのですが、

 

10年後にマッキントッシュの設計をしていた際に、

 

この知識がよみがえり、フォントの設計に活かせた、という話です。

 

 

スピーチの中で、こう述べられています。

 


 

将来をあらかじめ見据えて、点と点を繋ぎあわせることなどできません。

 

 

できるのは、後から繋ぎ合わせることだけです。

 

 

だから、我々はいまやっていることが

 

いずれ人生のどこかで繋がって実を結ぶだろうと信じるしかない。

 

 

運命、カルマ・・・、何にせよ我々は何かを信じないとやっていけないのです。

 

 

私はこのやり方で後悔したことはありません。

 

 

むしろ、今になって大きな差をもたらしてくれたと思います。

 


 

ムダな知識・経験はなく、

 

それをムダにしないように繋ぎ合わせる意思とスキルが重要だと痛感する次第です。

 

 

皆さんの知識・経験も、新しい角度で今のお仕事に繋げられそうでしょうか。

 

 

試行錯誤していきましょう。

 

 

 

追記)

 

10数年以上前だと思いますが「人気者でいこう!」というバラエティ番組がありました。

 

番組の企画で「芸能人格付けチェック」というモノがあるのですが、

 

これは今でもお正月?とかにやっているかなと思います。

 

 

その中のテスト(クイズ)の1つに、

 

テーブルマナー的に正しいバナナの食べ方(剥き方)という回がありました。

 

 

子供ながらに、テーブルマナーを気にしないといけないレストランで、

 

なんでバナナ丸ごと1本でてくんねんww

 

クレームいれろww

 

 

と思って見ていた記憶があります。

 

 

僕は時々研修やセミナーで、

 

「正しいかもしれないが、使わない(使いどころがない)スキル・知識」

 

の例として、このバナナの食べ方の話を出します。

 

 

どこかで繋がるモノですね。

 

 

因みに、正しい食べ方がどうなのか?は一切覚えていません。。。

 

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