仕事にテコ入れ-我に支点を与えよ、されば・・・
女優の芦田愛菜さん。
自身の主演映画『星の子』の完成報告イベントにて、
映画のひとつのテーマにもなった”信じる”ということについて、以下の様にコメントされました。
「その人のことを信じようと思います」っていう言葉って結構使うと思うんですけど、
それがどういう意味なんだろうって考えた時に、
その人自身を信じているのではなくて、
自分が理想とする、その人の人物像みたいなものに期待してしまっていることなのかな、と感じて。
だからこそ人は裏切られたとか、期待していたのにとか言うけれど、
別にそれは、その人が裏切ったとかいうわけではなくて、
その人の見えなかった部分が見えただけであって、
その見えなかった部分が見えたときに、それもその人なんだ、と受け止められる、
揺るがない自分がいるというのが、信じられることなのかな、って思ったんですけど。
因みに、コメント当時16歳だそうで・・・、流石です。
映像がYoutubeにも挙がっています。
つまり、自部の勝手な理想・期待を相手にかけておいて、
その人の見えなかった部分が見えた際に、期待と違う・・・と嘆いていてはダメだと。
色々と反省します。。。
信じる側のマインドセットとしては、大いに参考にしなければなりません。
では、視点を変えて、信じられる側の立場で考えてみましょう。
相手の期待に沿えなかった時に、
「いや、見えていなかった部分が見えただけですよ」
「芦田愛菜さんも、こう言ってますから・・・」
とは、流石に言えないわけです。
交友関係ならまだしも、特にビジネスシーンにおいては、
対価を払っている以上、期待に沿うことが当たり前と言えます。
ここを、「相手の捉え方次第」と回避することは、できないのです。
相手の期待=ニーズなのですが、
顧客へのサービス提供というケースで、少し構造化して考えてみましょう。
テコ(梃子)の原理をイメージして下さい。
テコの原理(第一梃子の原理)は、
力点に力を加えて、支点を中心とした回転運動により、
作用点に大きな力を加えることができる原理、です。
ポイントとなるのは、支点の位置です。
支点が作用点に近い程、テコの効果は発揮されます。
作用点(持ち上げたいモノ)を、顧客提供価値(期待の実現)とします。
力点は、期待を実現させる(持ち上げる)為に投入される労力です。
この場合、肝心の支点の位置は、顧客ニーズ(期待)の理解です。
顧客ニーズの理解(支点の位置)が、顧客に近ければ近い程、
それなりの労力(力点に加える力)で顧客の期待を実現できます。
顧客ニーズの理解がイマイチでも(=支点が力点側に近い)、
期待は実現できますが(モノは持ち上がる)、
かなりの労力(力点に加える力)が必要になります。
繰返しになりますが、ポイントは支点の位置です。
顧客が求めていることは?
顧客が期待しているこは?
顧客が信じていることは?
忙しい割に成果に繋がらない・・・
頑張っている割に顧客に喜んでもらえていない・・・
そういうケースは、支点の位置(ニース)が、自分達寄りになっていませんか?
なるべく顧客側に寄せておかなければなりません。
一歩、二歩、顧客ニーズの理解に踏み込んでみましょう。
仕事に、テコをいれていきましょう。
追記)
因みに、テコの原理を発見したのは、古代ギリシアの物理学者アルキメデスです。
”我に支点を与えよ、されば地球をも動かさん”
というコトバを残したそうです。
「我に顧客ニーズを与えよ」とは流石に言えませんので、別のアプローチが必要です。
おススメしたいアプローチのひとつが、向く方向を気を付けることです。
詳しくは、下記もご参考下さい(タイトルか画像をクリック)