成長ではなく進化できているかどうか?
”進化”という言葉に、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
ある年代以降、進化という言葉を身近に感じているのでは?という説があります。
そうです、ポケモン(ポケットモンスター)です。
僕が小学校の頃、初代のポケモンがリリースされました。
ポケモンは戦って経験値を積むと、それに応じてキャラクターが成長します。
その容姿や技が急激に強化される変化をゲーム内では「進化」と呼んでいます。
どのポケモンがどのように進化するのか?に心躍った記憶があります。
ゲームの開発者は流石というか、こういうところが上手いですよね。
ただ、厳密にはこれは「進化」ではないそうです。
進化的変化とは、遺伝的に変化した性質が世代を超えて引継がれることを指します。
なのでポケモンの場合、あくまでも個体の成長であり「変態」が正しいそうです。
ただ「やった!ゼニガメが変態したぞ!」と喜ぶ姿はイメージしずらいので、
戦略上「進化」という表現を選択したと思われます。。。
ポケモンの進化の定義は置いておくとして、
ビジネス上は明確に定義しておくことである気付きがあります。
下記、書籍『ダーウィンの進化論はどこまで正しいのか?』(河田雅圭著)より引用抜粋
まず「進化」とは何かを整理しよう。
ダーウィンによるもともとの考えは、変化を伴った由来である。
言い換えると、「生物の伝達的性質の累積的変化」と定義できる。
簡単にいうと、生物の世代を超えて伝えられる性質が変化していくことである。
この進化の定義は、より包括的に定義されたものである。
例えば、生物の伝達的性質として文化がある。
私たち人間の行動や習慣などは、親や周りの人たちから子どもに伝えられていく。
また、制度や技術などの知識は情報として伝達される。
これらの「伝達的性質」は、追加、修正をしながら次世代に伝えられていく。
このような伝達的性質の累積的変化を「文化進化」といい、広い意味での進化ということになる。
しかし、一般的にこれは「生物進化」とは区別して使われる。
つまり、累積的変化が次世代に受け継がれてこそ、進化なのです。
組織の進化を考えた場合、
各自が成長・スキルアップし、個々人の総和が大きくなるだけでは進化ではないのです。
知識、習慣、制度がカルチャーとして組織に根付き、
次世代の新たな構成員(新入社員等)がそれらを土台に成長を加速させることができてこそ、
その組織は進化をした(している)と言えるのです。
弊社も『営業組織の”進化”を支援する』というコンセプトを掲げていますが、
現在の組織が強化・改善されるだけでは、ダメなようです。。。
次の世代に引継がれる様なシクミにできているかどうか?が併せて重要な視点です。
皆さんの組織はどうですか?
進化できていますでしょうか?
追記)
文化的進化を考えた時に、情報の伝達手法のひとつがルールでありマニュアルですが、
創り方・取組み方が重要ですので、下記もご参考下さい(画像かタイトルをクリック)