職業病のススメ‐問題意識を持つ為には-
これは「職業病だなぁ」と感じる瞬間がありませんでしょうか。
本来の意味である職業・業務に起因する健康被害的な方ではなく、派生的に使われる
「特定の業種・業界において常識とされているもので、世間一般から見れば非常識だったりすること」
という意味合いの方です。
飲食店のアルバイト経験があると、
・自分がお客さんで利用したときもお皿を重ねて片付けてしまう
・「いらっしゃいませ!」につられて自分も言ってしまう
というようなことがライトな例でしょうか。
営業職の経験があれば、
・(プライベートなのに)ここに、うちのサービス使えるなぁと考えてしまう
・営業を受ける立場になった時、このトークは使えるなぁ(その逆、反面教師)と思う
・飛込みのセールスや営業電話に対して、単純にやさしくなる
というご経験もあるかもしれません。
これらが、もっと専門的な切り口になったものを想像して下さい。
皆さん、職業病を患っていますか?
僕は、この種の職業病は、言わば“プロの証”ではないか、と思っています。
プロの視点・知見から「こうなればいいな」という問題意識を持つことになるからです。
この“問題意識”について、考えてみます。
一般的に、“問題”とは、
“あるべき姿(目標)”と“現状”のギャップ(差)であると定義されます。
現状の体重が70kgで、65kgが理想の体重であれば、この5kgが問題なわけです。
なので、問題を認識する為には、
あるべき姿(目標)と現状(現在の体重)が正確に把握されている必要があります。
では“問題意識”の場合、どうなるか?
あるべき姿=プロ意識、現状=当事者意識、そのギャップが問題意識、と考えて下さい。
「こうなればいいな」「もっとこうした方がいいな」という問題意識を持つには、
プロの視点・知見から物事を捉える必要(=プロ意識)があります。
営業パーソンにとって、ここはめちゃめちゃ重要だと思っています。
詳しくは、下記を参照してください。
併せて必要なことが、当事者意識をもって事象に取組むことです。
しかしながら、これも簡単ではないと痛感した出来事がありました。
以下、数年前にチームメンバーだったAさんの話です。
Aさんは、基本は真面目に仕事してくれていました。
お願いしたことのギリギリかちょっと足りないくらい。
ここをもうちょっと頑張ればいいのになぁ、という感じのメンバーです。
ある冬、Aさんがインフルエンザになってしまいました。
お大事に、ということで午後休にしてもらい、数日は自宅療養です。
たまたま、それが月末でした。
当時、僕が勤めていた会社が、経費の精算が基本システムで完結なのですが、
領収書を伴うものに関しては原本がいるので、
締日(月末翌日)にそれを事務方のメンバーに渡す、というルールになっていました。
翌日、僕が出社すると、会社の郵便ボックスにAさんの領収書が入っていました。
インフルエンザで休んでいるはずなのに。
郵送したわけじゃなくて、わざわざ会社に出てきて、直投函していました。
別にこの締日に処理できなくても、理由があって休んでいるので、
繰り越せばいいだけなのですが。
その時に僕の心境です。
単純に、しんどい(大変)だろう・・・と。
ただ、これを頑張れるなら、他のことも頑張れるんじゃないの?と思ってしまいましたw
あれも、これも、あの件も。。。
インフルエンザ中に外出するよりは、楽だろう、と。。。
これが、当事者意識です。
Aさんにとって、自分の経費を処理する責任と使命感、そして対応しない場合、
経費が精算されないという明確なダメージが、認識されてたということです。
当事者意識があるから、人は能動的に対応でき、時に頑張ることができるのです。
営業パーソンは、これを、仕事・対顧客との関係においても意識できなければいけません。
顧客の現状に関心を持ち、
当事者意識(自分だったどうするか?自分がどう貢献できるのか?)を持って、
日々接する必要があります。
そこに、プロ意識を併せ持つことで、
「もっとこうした方がいい」というギャップ(=問題意識)が生まれるのです。
ある種の職業病として、
物事を仕事に繋げて「気にしてしまう」ことは、問題意識を持っているということです。
是非、大いに患って頂きたいと思います。
皆さんの職業病、教えて下さい。
追記)
僕が「職業病」という言葉を知ったのは、学生の頃テレビで見たダウンタウンのトークです。
浜ちゃんが公衆トイレで用を足していた時、
隣で用を足していた一般人のおじさんが、ブッとおならをしたと。
それに反射的に「おいっ!」とツッコんでしまったらしいですw
松ちゃんがこの出来事に対して「それ、職業病やで」と。
完全に余談でした。
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