首を振って観察(Observe)しよう
ニワトリやハトは、首を振りながら歩きます。
なぜでしょうか?
簡単にいうと”周りの状況を正確に見る為”です。
ニワトリやハトは、顔に対して横向きに目がついています。
そうすることで、広い視野を保てる(敵に気づきやすい)のですが、
歩いた(移動した)時に、景色が前から後ろに流れてしまいます。
人間(やその他の動物)であれば、流れに合わせて眼球を動かせるのですが、
ニワトリやハトは頭骨に対しての眼球が大きい為、筋力的に難しいそうです。
なので、景色のズレを解消するために首を前後に振っているのです。
正確には、頭を静止させるようにして動くので、
首を振っているように見える、という感じでしょうか。
いずれにせよ、外敵から身を守り、的確に餌を見つけるための工夫です。
ニワトリやハト程ではありませんが、首振りを求められるスポーツがあります。
サッカーです。
僕自身は、サッカーの競技経験がないので(体育とフットサルくらい)、
気にしたことがなかったのですが、非常に重要な動作らしいです。
『アオアシ』(小林有吾著)というサッカー漫画に出てくるあるシーンです。
以下『アオアシ』第71話 首 より
主人公の葦人(あしと)が、上手くなる為に見習えと言われた栗林選手。
そのプレーをビデオで見直していると、ある動作に気が付きます・・・
栗林選手の首振り回数・頻度が異常に多かったのです。
サッカーは、毎秒で状況変化に対応が求めれるスポーツです。
良いプレーをするには、その状況が把握できているかどうか?が決定的に重要なのです。
その為の”首振り”ということらしいです。
奥深いですね。。。
同じことがビジネスシーンにも言えます。
OODA(ウーダ)ループをご存知でしょうか。
観察(Observe)- 情勢への適応(Orient)- 意思決定(Decide)- 行動(Act)
の頭文字からなる、意思決定と行動に関する理論です。
OODAループは、予測不能な状況下において適したフレームだと言われています。
日々のビジネスシーンは予測不能な状況にあふれています。
その際、最初に必要になるのはPlan(計画)ではなく、観察(Observe)です。
※PDCAを否定するものではなく、使い分けです
観察(Observe)と言われると、じっくり目を凝らして正確に見よう、
というニュアンスが含まれると思います。
しかし、それではダメなのです。
周りは常に変化し続けますが、自分自身(自社)もその変化のひとつです。
フィールド内でボールや敵・味方は動きますし、自分が動くことで景色も流れます。
状況把握が大切だと解っていても、じっくり観察しているヒマはないのです。
首を振りましょう。
視点をアジャストさせましょう。
そして、観察(Observe)のコツは、自らが変化の起点となることです。
営業活動を例にします。
営業として観察(Observe)すべき対象のひとつが、顧客です。
このサービスにニーズはあるだろうか?
何かお困りごとがあるだろうか?
知り得たい情報ですが、受け身で観察しているだけではなかなか難しいです。
そのような時は、こちらから”刺激”を与えましょう。
刺激とは、営業からの接触であり、情報提供であり、フォロー等です。
ある刺激に応じて生じる現象を、”反応”と呼びます。
顧客の反応を観察(Observe)するのです。
反応の観察から、OODAループを回しましょう。
つまり、OODAループを回すための最初のアクション、
観察(Observe)を受け身にならず、
能動的に取り組むことが成果に繋がるのではないでしょうか。
さぁ、首を振っていきましょう。
追記)
OODAループに関しては、特に営業でどのように活用するか?という視点で、
下記にも纏めていますので参照ください(タイトルか画像をクリック)