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適応するべき環境と強みをリンクさせる

僕は常々、”成長は環境に依存する”と思っています。

 

 

 

良くも悪くも、人はその環境に慣れるようにできているからです。

 

 

 

この”慣れ”を戦略的に仕組化している興味深い事例がありました。

 

 

 

スペインのサッカー協会です。

 

 

スペインのサッカー選手といえば、誰が思い浮かびますか?

 

(海外サッカーに興味がない方、すみませんが少しお付き合い下さい)

 

 

 

 

 

 

シャビ、イニエスタ、ダビド・シルバなど、

 

スペインの有名選手は小柄なテクニシャンが多い印象です(前述の選手は、皆170cm前後です)。

 

 

 

その理由のひとつが、スペインサッカーの育成システムだそうです。

 

 

 

以下、書籍『スペインで「上手い選手」が育つワケ』(小澤一郎著)より引用抜粋、一部加筆修正

 


 

小柄な選手が鍛えられる環境もスペインの育成システムにあります。

 

スペインでは能力の高い選手は上の年代カテゴリーにどんどん飛び級していきます。

 

日本でもJクラブの下部組織では同じことは可能ですが、街のサッカークラブや学校の部活は、

 

小学校・中学校・高校という学校の年代カテゴリーに縛られています。

 

小学生が中学生カテゴリーの公式戦に出場したりすることはできません。

 

一方でスペインでは、上の年代カテゴリーの公式戦にも出場が可能です。

 

そして10歳の選手が13〜14歳の年代カテゴリーの試合に出るとなると、

 

圧倒的に体格に優れた相手との真剣勝負になります。

 

大柄なディフェンダーからガツガツ削られることもあるでしょうし、

 

同世代相手には武器になったスピードが全く通用しないこともあるでしょう。

 

つまり、身体の成長の早さや能力の早熟さだけを武器に、

 

チームの王様のように振る舞うことは不可能になるのです。

 

小柄でも最終的に残る選手は、体格で勝る相手と対峙しても、

 

ファウルをさせないくらいボールの扱いが上手く、

 

削られる前に次のプレーを素早く選択できる選手です。

 

早い時期から上の年代カテゴリーのなかで実戦を重ね、

 

非常に激しいサッカーのなかで技術力や判断力を磨いたからこそ、

 

彼らは超一流のプレイヤーになれたのです。

 


 

 

 

当たり前ですが、

 

彼ら(小柄でも大成した選手)は、小さい頃からめちゃめちゃ上手いのです。

 

 

 

同世代の中では、無双状態、王様です。

 

 

 

時に、その居心地の良い環境を否定しなければなりません。

 

 

 

つまり、成長した結果、どこかでフィジカルの壁にぶち当たるのを待つのでなく

 

早い段階でフィジカルに勝る相手と戦わざるを得ない環境に身を置くことで

 

その環境への”慣れ”が成長を加速させた、ということです。

 

 

 

非常に興味深いです。

 

 

 

更に、それを個別選手の偶発的な事例にするのではなく、

 

組織として再現性を持てるような仕組みにしていることが面白いです。

 

 

 

注意しなければならないのは、

 

単に過酷な環境・状況に身を置くことが正解、というわけではないことです。

 

 

 

その環境下で生き残る(慣れる)には、

 

自分の強み(この場合テクニックや考える力)を発揮せざるを得なかった

 

という点が大きなポイントです。

 

 

適応するべき環境と、自分の強みのリンクがキーになりそうです。

 

 

 

そういった視点で皆さん、今のご自身(自社)の環境はどうでしょうか??

 

 

 

僕自身も色々と考え直すところがありそうです・・・

 

 

 

追記)

 

 

成長は環境に依存するというテーマに関しては、下記も是非ご参考下さい。

(タイトルか画像をクリック)

 

 

自然界の例(進化・成長の過程)から学びつつ、

 

僕たちは環境を”選べる(選ぶことができる)”という視点がやはり重要だと思います。

 

ヤマメとサクラマスと河田雅史(山王工業)

 

 

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