瘤とり爺さん理論−営業プロセス管理の落とし穴−
昔話の「瘤(こぶ)とり爺(じい)さん」をご存知でしょうか。
実はこの話には、営業マネジメントにおける重要な教訓が隠されています。
ざっと物語を要約すると・・・
ある爺さんが、右の頬に瘤ができて邪魔に思っていた。
医者に診せた甲斐もなく、肥大するばかりだった。
ある日、山に芝刈りに出たら、鬼たちの酒盛り(宴会)に遭遇してしまう。
身を潜めているつもりだったが、鬼の囃子が面白いこともあり、
つられて出ていって自分の舞を披露してしまう。
鬼たちは、踊りが大そう気に入り、また次の日も戻って舞えと所望する。
約束を破らないように「かた」(質)に取ると言い出し、頬の瘤を取った。
この話を聞いた、隣に住む、左の頬に瘤がある爺さん。
それなら自分の瘤も取ってもらおうと、その場所に出かけていく。
そこで、同じように鬼の宴会に遭遇する。
聞いた通り、自分も踊りを披露するが、この爺さん踊りが下手くそだった。
鬼は興醒めしてしまい、瘤は返す(頬に)から立ち去れ、と追い払った。
爺さんは瘤を取ってもらえないばかりか、瘤二つになってしまい、ガッカリ。
・・・という、話です。
二人目(瘤を取ってもらえなかった方)の爺さんの敗因は何でしょうか。
それは、「鬼の前で踊る」というプロセスに固執してしまったことです。
鬼達に「また会いたい」と思わせることこそが目的であって、その手段は何でも良かったのです。
歌でも漫談でも、自分の得意なことを披露した方が、
その確率(また会いたいと思う=瘤をとられる)は上ったかもしれません。
爺さんを営業パーソン、鬼を顧客と考えてみてください。
営業マネジメントにおいてプロセス管理を実施する場合、
ついつい特定のアクション(=鬼の前で踊る)のみを追いかけてしまいがちです。
大切なことは、そのアクションが「顧客にフィットしているのか?」
「顧客のニーズを満たすものなのか?」を考えてアプローチすることです。
踊り(若くはそれに代替する)のスキルを磨きながらも、
鬼に瘤をとられる(顧客のニーズを満たす)アクションを特定すること
を忘れずにマネジメントしていきましょう。
<オンラインセミナー(無料)開催中!お気軽にご参加下さい>
→ 詳しい日程や詳細は、こちらから(若しくは画像をクリック)