怒れるビジネスパーソンであれ
映画『十二人の怒れる男(12 Angry Men)』をご存知でしょうか。

1957年に公開された古い映画なのですが、法廷サスペンスの傑作と言われています。
今見ても面白い(というか凄い)映画なのですが、タイトルがいいですよね。
「怒れる」という表現は、単に怒っている状態を表すだけでなく、
その怒りの強さや、それが引き起こす可能性のある状況を暗示してくれています。
怒りは状況への不満やフラストレーションから生まれる、ネガティブな感情です。
できればそのような感情を抱かず、穏やかでいることに越したことはないですが・・・。
そもそも”怒り”という感情は、
先に目標や期待があり、それに対して障害・妨害が発生したことを認知評価し、
発生しているそうです。
理想(あるべき姿)とそれに対する現状の認識があっての怒りだと考えると、
怒れることとは、物事の改善や成長に繋がる可能性を秘めます。
皆さん、怒れていますでしょうか?
また、ある研究によると、この”怒り”も使い方次第のようです。
Berkowitz & Harmon-Jonesという心理学者の方達の論文、
『Toward an understanding of the determinants of anger(怒りの決定要因の理解に向けて)』
によると、
怒りとは、不快で敵意を含む感情ではあるが
障害を取り除いたり状況を変えたりするアプローチ的行動を動機づける情動である
と説明しています。
心理学では、
感情を 「アプローチ(接近)動機」 と 「アボイダンス(回避)動機」 に
分類する考え方があります。
アプローチ(接近)動機は、目標や利益に向かって近づく行動を引き起こします。
アボイダンス(回避)動機は、危険や不快を避ける行動を引き起こします。
アボイダンス(回避)の代表的な感情は恐怖です。
脅威から身を守るための回避行動が強化されます。
対して、アプローチ(接近)動機は、
喜びや期待などポジティブな感情が原動力ですが、ここに怒りも含まれます。
つまり、怒りは不快な感情ではあるのですが、
障害に向かって立ち向かわせるひとつの動機となり、
状況を変える積極的行動全般の強化、自己への改善行動の推進力にもなり得るのです。
皆さん、怒りのエネルギーをうまく使いましょう。
報復死球にすら怒らない、大谷選手はこう言っています。

出来るようになってきたと感じている中で出来なかった時は、
悔しいですし、時にはイライラすることもあります
出典:書籍『不可能を可能にする大谷翔平120の思考』より
あの大谷選手ですら、イライラ(怒り)することがあるのです。
ただそれは、他人ではなく自分自身に対して。
それも自身が成長することによって感じることになった怒りであれば、
それを乗り越えてやろう、というアプローチ動機にもなるのだと思います。
もっと出来るはずだ、というイライラ(怒り)もそれを活かせるかどうか?です。
そういえば、スラムダンクの魚住も周りに怒って退場していた時もありましたが、
怒りのベクトルが自分自身に向いた時、プレーヤーとしてのステージが上がりました。

出典『スラムダンク』 #168 田岡の夢 より
怒りという感情が発生した出来事を改善・成長の機会捉え、
更にそれをアプローチ動機として、行動の推進力としていくこと。
これが”怒り”のエネルギーの使い方のようです。
皆さん、正しく怒れるビジネスパーソンでありましょう。
追記)
ただし、他者に向けての怒りには、注意が必要です。
特に管理職などは・・・
詳しくは、下記もご参考下さい(タイトルか画像をクリック)
