窓と鏡の法則-悩みと迷いは成長の機会-
“窓と鏡の法則”をご存じでしょうか。
簡単に言うと、
上手くいった時は、その要因を自分以外に求め(=窓の外を見る)、
上手くいかなかった時は、その要因を自分自身に求める(=鏡を見る)
ということです。
ジム・コリンズ著『ビジョナリー・カンパニー2-飛躍の法則』にて、
偉大な指導者達に共通する思考様式として紹介されています。
以下、同書より抜粋、一部加筆修正
偉大な指導者は成功を収めたときは窓の外を見て、成功をもたらした要因を見つけ出す。
具体的な人物や出来事が見つからない場合には、幸運を持ち出す。
結果が悪かったときは鏡を見て、自分に責任があると考える。
運が悪かったからだとは、考えない。
比較対象企業の経営者(=偉大ではない指導者)は、ちょうど逆の思考様式を持っている。
結果が悪かった場合には窓の外を見て、誰かに、何かに責任を押し付けるが、
成功を収めたときは鏡の前に立って、自分の功績だと胸をはる。
後者のような思考様式に陥るのは、想像に難くありません。
何故なら、僕達は“自己奉仕バイアス”の影響を多分に受けているからです。
自己奉仕バイアスとは、
成功を当人の内面的または個人的要因に帰属させ、
失敗を制御不能な状況的要因に帰属させる
という認知バイアスの一種です。
簡単に言うと、
成功は自分のおかげで、失敗は人(環境)のせい、ということです。
思い当たる節しかない、耳の痛い話です。
自責の念を忘れてはいけないのです。
他責は、即思考停止に繋がるという指摘もあります。
「自分のせいではない」と考えることで、悩みや迷いは無くなるかもしれませんが、
同時に「成長する機会」を逃してしまっている可能性もあるのです。
そう考えると、悩み、迷うことは悪い事ではありません。
成長機会と捉え、盛大に足掻きたいものです。
上手くいかないときこそ、今一度、鏡を見てみましょう。
因みに、上手くいったときにも鏡を見ることは、悪いことだとは思いません。
寧ろ、バリバリ見るべきであると思います。
その理由は、下記よりご確認下さい。
追記)
幽遊白書という漫画に、軀(むくろ)というキャラクターが出てきます。
最強クラスに強いキャラなのですが、
その強さは、自分自身の境遇と他人を呪うことで形成されたと自己分析します。
しかし、飛影(ひえい)というキャラクターに、
「お前が強くなれたのは、迷いのせいだ」と指摘されます。
出典『幽遊白書』19巻 act.172 SPECIAL DAY より
当時、小学生の僕はピンときませんでしたが、
今なら、軀(むくろ)の強さのルーツを少し知れた気が・・・
深読みしすぎですね。。。