初心忘るべからず、本来の意味-挑戦する機会が必要-
“初心忘るべからず”という言葉があります。
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室町時代の能役者である、世阿弥(ぜあみ)の言葉として有名です。
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「初めた頃の謙虚で真剣な気持ちを忘れてはならない」
が一般的な意味(解釈)ですが、
世阿弥著『花鏡』の中で説明されている“初心忘るべからず”は、
少しニュアンスが異なるのです。
以下、世阿弥著『花鏡』奥段より引用です。
しかれば、当流に、万能一徳の一句あり
初心不可忘(しょしんわするべからず)
この句、三箇条の口伝あり
是非初心不可忘(ぜひのしょしんわするべからず)
時々初心不可忘(じじのしょしんわするべからず)
老後初心不可忘(ろうごのしょしんわするべからず)
忘れてはいけない初心にも3パターンあるそうです。
是非(ぜひ)初心を忘るべからず、とは、
若い頃の未熟な芸を忘れず、
そこから芸を向上させ続けなければいけない、ということです。
時々(じじ)初心を忘るべからず、とは、
年盛での各段階で年相応の芸を学び、
それぞれの段階で初めての境地を覚えていることで、
更に芸の質を向上できるようになる、ということです。
老後(ろうご)初心を忘るべからず、とは、
老後になり色々な衰えが出てくる中でさえ、
そこで学ぶ初心があり、
それらを忘れずに芸の向上を目指す、ということです。
世阿弥のいう“初心”とは、初心者の“初心“です。
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つまり、キャリアを重ねていく各ステージでにおいて、
まだまだ未熟な状態であることを忘れてはダメだ、ということらしいです。
そのマインドセットが、芸の向上には必要なのだ、と。
流石の向上心です。
本田圭佑選手以上に、ノビシロを意識しています。
では、“初心忘るべからず”を実践していく為にはどうすればよいでしょうか?
自身のキャリアにおいて、挑戦の機会を作り続けることだと思います。
ちょっとイメージしてみて下さい。
仕事に就いて数年が経ち、
当初に比べて同じ仕事でも消費カロリーが減ってきたこの頃。
大きなミスもなく、特段悩むこともありません。
叱られるどころか、良くやってくれていると誉めてもらえる。
このままそつなく、効率的に、円滑に・・・。
一見、平和な状況ですが、これでは“初心忘るべからず”が発動しません。
自分が“未熟な状態”に、もっと直面しなければならないのです。
敢えてストレスのかかる選択に挑戦してみましょう。
成長と成果を望むのであれば。
その時に痛感する自分の未熟さを記憶しておきましょう。
それが、今後の“忘るべからず”な初心となるはずです。
成長において、意図的に挑戦する機会を持つというアプローチは下記も参考下さい。
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追記)
僕自身、社会人になって数年が経った頃です。
毎年トピックスを創ろう!と決意した時期がありました。
20XX年:○○ができるようになった
20XX年:○○の講師としてデビュー
20XX年:○○の契約をスタート
・・・のような感じで、
自分の年表を作ったときに、毎年何かしらトピックスが残せるよう、
挑戦し、成果を出そう!
という、決意をしたはずの“初心“を今頃思い出しました。
これは、一般的に使われる方の“初心“です。
やっぱり、初志貫徹も大事ですね。。。