7割は受からない塾-戦略的な目標設定-
我が子が中学受験をする、と思ってみてください。
「当塾は、7割の生徒は第一志望には受かりません!!」
こんなことを声高にアピールする塾があれば、如何でしょうか。
「いや、合格率低いやろ。大丈夫か??」となります・・・
では、これが“戦略的な目標設定”によるものであれば、どうでしょうか?
高瀬志帆 著『二月の勝者』という漫画をご存じでしょうか。
中学受験の塾を舞台にしたストーリーなのですが、
非常に興味深いエピソードがあります。
以下、『二月の勝者』第145講「二月の荒療治」より
やり手の塾講師(校長)の黒木先生は、受験生各々の偏差値よりも高い、
チャレンジングな志望校をどんどん設定させていきます。
塾の実績を出したいだけでは?
子供が自信を無くしてしまう?
受験料もタダじゃないのに・・・
と周りは訝しがります。
黒木先生は、言います。
「人は、目標を100%達成することが、困難である」
つまり、高い目標を設定して、
そこに向けて負荷をかけるから成長するのだ、と。
目標が低いままだと、大幅な成長は見込みにくい。
7割の生徒が第一志望に落ちてしまうのは、
真の第一志望(=第二、第三志望)に受かる為の
戦略的な目標設定の結果だ、というのです。
皆さんは、組織の目標を設定するお立場でしょうか。
難しいのは、目標は高ければ高い方が良い、というわけではないことです。
このケースも、受験生本人が
「どうせ受からないけど、第一志望はここで・・・」
と思って取組んでいたのでは、恐らく成長は見込まれません。
チャレンジングな目標でも、本人も周りも本気で取組んでいる必要があります。
本気で取組める目標でなければ、意味がありません。
その目標設定に、戦略的な意図が隠れていたとしても。
ビジネスにおいて、
結果的に目標の7~8割に着地すればOKというゴールは立てにくいと思いますので、
お薦めは、先行指標(KPI)にこの考え方を取り入れることです。
売上・利益・受注件数などから逆算して、
提案件数・見積件数・接触件数、などが一般的な先行指標です。
この先行指標を、厳しく(高く)見積りましょう。
これまでの成り行きでは難しく、
思考をガラッと変えないと達成が難しいような先行指標こそ、結果に繋がります。
先行指標は、多少到達できなかったけど、結果指標は達成!
これが、戦略的な目標設定としては、お薦めです。
この辺りの詳細(どういう先行指標がいい?)は、
僕の専門領域になりますので、是非お気軽にご相談ください。
追記)
目標達成に向けて、絶対にやって頂きたいことがあります。
それは・・・“流れ星理論”をご確認下さい。