好奇心のもう一つの側面を活かす
アハ体験、という言葉があります。
これは、未知なものごとの知覚を通して、
今まで理解できなかったことや、
思いつかなかったことが閃く瞬間を指す心理学上の概念です。
人は何かに気づいた際、ひらめいた際に脳が活性化するそうです。
あのパッと視界が晴れる、気持ちイイ感じです。
仕事においても、体感された経験がおありではないでしょうか。
実は、脳科学的には、この“閃き”というゴールに達していない時でも、
脳の側坐核が活性化され、ドーパミン(快楽物質)が分泌されるそうです。
それは、僕達が何かに興味を持ったり、新しいものを知りたい、と思った時。
つまり、好奇心を持った時、です。
何かを知れた時ではなく、知りたい!と思った時にも脳は活性化される。
なかなか、ありがたい(お得な)話ではないでしょうか。
だから好奇心を持ちましょう、ということなのですが・・・
好奇心、というと一般的には非常にポジティブなニュアンスだと思います。
自らの成長を求めることに貪欲であり、
新たな情報や知識を学ぶことに喜びを感じるようなイメージでしょうか。
これも勿論、好奇心のひとつの側面ですが、
欠落感・欠乏感から来る好奇心もあると言われています※
※ジョージ・メイソン大学トッド B.カシュダン教授の「好奇心の5つの型」より
それが、知識や情報が足りない、という不足感を補うための好奇心です。
不足してしまっている状況を不快だと感じ、
その不快感を補うために発生している好奇心、というイメージです。
この好奇心を持っている場合(人)は、
問題解決に取り組む姿勢が強く、
知識・情報のギャップを埋めるために行動を尽くします。
ビジネスにおいては、こちらの好奇心が使えます。
営業であれば、“顧客の成果”にフォーカスしましょう。
・どうすれば、もっとお役に立てるか?
・どうすれば、顧客の課題解決に寄与できるか?
・どうすれば、もっと喜んでもらえるか?
その為に必要なリソース(知識・情報)が不足していませんか?
そのギャップを埋めるべく、
・この部分はどうなっているんだろう?
・◯◯については、どうお考えだろうか?
・◯◯という選択肢はないのかな?
と考えること、これも、好奇心です。
顧客の成果に向けて、思考し、悩む過程でもドーパミンは分泌しているのです。
安心して、大いに悩みましょう。
是非とも、好奇心を持って仕事に取り組んでいきたいものです。
追記)
では、どうすれば好奇心は持てる(持たせられる)のか?です。
知識・情報の不足によって刺激される好奇心には、情報の空白理論が有効です。
好奇心を持つには、“少しは知っている“という状態が重要です。
「なんで勉強しないといけないの?」という、
子供からの難敵ともいえる質問への一応の解答だと思っています。
下記をご参考下さい。(タイトルか画像をクリック)