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フレーミング効果-何に焦点を当てますか?-

”フレーミング”をご存じでしょうか。

 

 

 

ストライクかボールか判定が微妙なボールを、

 

ストライクに見せるための捕手の捕球技術のこと・・・.

 

 

 

でもあるのですが、そっちではなくて。

 

 

 

フレーミング効果の方です。

 

 

 

フレーミング効果(Framing Effect)とは、

 

同じ意味を持つ情報であっても、焦点の当て方(フォーカスの仕方)によって、

 

人は別の意思決定をしてしまう、という認知バイアスのです。

 

 

 

人が何を好み、何を選ぶかは、選択肢やその人のパーソナリティと同じくらい、

 

情報がどう切り取られて、どう与えられているかで決まる、ということです。

 

 

 

例を見てみましょう。

 

 

 

以下、アン・ウーキョン著 書籍『思考の穴』の内容を基に創作、一部引用

 

 


 

あなたは、古くなった車を手放して新車に乗り換える、とついに決断したとします。

 

1ヵ月かけて次に乗る車について調べ、車種を選び、カーディーラーを訪れました。

 

 

 

 

そこに、2人の販売員AとBがいます。

 

さて、より多くの売上を上げるのは、どちらのアプローチでしょうか?

 

予想してみてください。

 

 

▼販売員Aの場合

 

希望の車種を伝えると、販売員Aは、オプションに関して説明・提案を始めます。

 

車両の本体価格は、〇〇万円だが、オプションXは〇万円、オプションYは〇万円というように、

 

さまざまな機能を追加できると教えてくれます。

 

そうして機能を紹介するたびに、こらがあれば快適さや安全性がどう増すか?

 

つまりは、何を得られるか?の説明をしてくれました。

 

 

▼販売員Bの場合

 

希望の車種を伝えると、販売員Bは、全てのオプションを付けた〇〇万円のモデルを提示してきました。

 

そのうえで、安全性を高めるオプションXを諦めるなら、価格は〇〇万円になり、

 

縦列駐車をサポートするオプションYも外せば、〇〇万円になります、と説明をしてくれました。

 

つまりは、何を失うか?の説明をしてくれました。

 

 

さて、どちらの方が売上をより多く上げたでしょうか。

 


 

 

 

この場合、ある実験によると、後者の販売員Bだそうです。

 

 

 

人間には、得るよりも失う方がより価値を感じやすい、という損失回避のバイアスがあります。

 

 

 

販売員Bは、失う機能を顧客自身に選ばせるようにフレーミングしたのです。

 

 

 

何となくフレーミング効果の意味合いがお分かりいただけたでしょうか。

 

 

 

売っている(提案している)モノは、同一車種とそのオプションです。

 

 

しかし、その伝え方(焦点の当て方)によって、ヒトは異なる意思決定をする、ということです。

 

 

 

では、営業的な成果を出す為には、何にフォーカスするべきでしょうか。

 

 

 

損失回避のバイアスを利用するということを否定するつもりもありませんが、

 

それ以前に大切なことがあります。

 

 

 

それは、顧客の成果です。

 

 

 

営業は顧客の成果に、フォーカスしなければなりません。

 

 

 

その選択(=モノを買う)は、

 

本当に顧客のプラスになるのか?あるべき姿の実現にお役に立てるのか?

 

 

 

ここをぶらさずに持ったうえで、バイアスや心理学を活用したテクニックです。

 

 

 

このフレームは、是非間違えないようにしておきましょう。

 

 

 

顧客の成果にフォーカスするという視点については、下記もご参考ください。

 

▼営業の向き不向きと向く方向-3C+2C-

 

 

 

追記)

 

野球のフレーミング(という技術)自体は昔からあったんでしょうが、

 

コトバとして浸透し出したのは最近ですよね。

 

 

流石のプロの技だなぁと関心してしまうのですが、

 

あからさまや、やりすぎはNGらしいです(・・・まぁ審判を欺く行為でもありますから)。

 

 

 

営業的なテクニックも一緒ですよね。

 

 

 

あからさまだったり、その意図が透けて見えると(高く買わせたい等)良い気はしません。

 

 

この点も、あらためて顧客の視点で気を付けておきましょう。

 

 

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