ビジネスに必要な反実仮想力
「妄想することが好きです!」
そんな触込みを聞いても、
「おぉビジネススキルが高そうだなぁ」
とはならないと思いますが、実は重要な要素のようです。
実際には起きていないが(反事実)、
ありえたかもしれない可能性を思考すること
を、”反実仮想(はんじつかそう)”というそうです。
ビジネスとは、あらゆる意思決定の連続です。
これまでに経験したことがない(出会ったことがない)状況の中で、
「もしこれを選択したら(しなかったら)?」と
現実とは別の可能性の世界を想像・推論することで、
意思決定及び行動の質を向上させることができるようです。
そんな、反実仮想力が僕たちには必要です。
所謂、仮説思考に近しいモノではあるのですが、より没入感のあるイメージでしょうか。
書籍『意思決定の質を高める「フレーミング」の力』
(著:ケネス・クキエ、ビクター・マイヤー=ショーンベルガー、フランシス・ド=ベリクール)
では、反実仮想の利点を下記のように指摘しています。
以下、同書より引用・抜粋(一部加筆修正)
反実仮想で浮かんだ選択肢は、その性質上活用がしやすい。
ある状況を想像して頭の中で再生する場合、
その仮想現実の展開をあたかも傍観者のように眺めて体験することができる。
状況の展開をわざわざ概念的に具体化せずとも、シンプルに頭の中で思い浮かべることができる。
著名な心理学者であるダニエル・カーネマンも、
メンタル・シミュレーションの最も重要な側面は、それが構築という行為ではなく、
観察という行為を通して経験される点だ、と指摘している。
それは、結果が観察される感覚であり、結果を作り上げるという感覚ではない。
つまり、反実仮想の中では自分も登場人物のひとり、という感覚です。
それを「考えた」のではなく、
あたかも「見てきた」という感覚を持つことで、
行動に移しやすく、実行にも繋がりやすくなるというわけです。
では、ガンガン反実仮想(妄想?)するぞ!と意気込む前に注意が必要です。
重要になるのは、適切な「制約」です。
以下、同書より引用・抜粋(一部加筆修正)
制約とは、反実仮想的な思考を一定の形に留めるためのルールや縛りのことだ。
制約を設けないと、
想像の幅が広すぎて因果関係のメンタルモデルと全く関係のない反実仮想を行い、
行動に必要な情報を引き出せない可能性がある。
行動可能な選択肢を考え出すためには、想像を適切な範囲に限定する必要がある。
当たり前かもしれませんが、リアリティが必要、ということです。
幸か不幸か、ビジネスシーンはあらゆる制約がひしめき合っています。
ヒト、モノ、カネ、情報、そして時間などあらゆるリソースもその(制約の)一種です。
重要なのは、それらを意識しつつも縛られすぎないことです。
この制約を強めてみたら?弱めてみたら?無くしてみたら?
はたまた、新たな制約が追加されたら?
それらを加味しつつ、反実仮想にトライしてみましょう!
追記)
そして、反実仮想の内容を具体的な計画に落とし込んでいくにあたって、
めちゃめちゃ重要な要素がこれです・・・
ワクワク感!
詳しくは、下記もご確認ください(タイトルか画像をクリック)