自信の調整-天国に行ける確率とスカンクの死因-
「死んだら天国に行けそうな人は誰か?」という調査(アンケート)が行われたそうです。
以下、エリック・バーカー著『残酷すぎる成功法則』より引用、加筆修正
USニューズ&ワールド・レポート誌が1997年1000人を対象に実施
「死んだら天国に行けそうな人は誰か?」という調査を行った。
全回答者の
52%がビル・クリントン、
65%がマイケル・ジョーダン、
79%がマザー・テレサ、と回答した。
では、最高の支持を集めたのは誰だったか?
マザー・テレサをしのぐ87%の人が、
天国に行けると太鼓判を押した人物は誰かと言えば、それは“私”だった。
つまり回答者の87%は、自分こそが天国の門をくぐるのにふさわしい人間だと思ったのだ。
確かに、自分の善行を一番よく知っているのは自分です。
自信を持つことや、自己肯定感を持つことの重要性が指摘されますが、
そんなこと言われなくても、大半の人は既に自分自身に対する
肯定的な評価(=自信)を持ち合わせているということでしょうか。
また僕達は自己奉仕バイアス(※)にかかっていることを考えると、
なかなか納得できる結果ではあります。
※自己奉仕バイアス(Wikipediaより)
成功を当人の内面的または個人的要因に帰属させ、失敗を制御不能な状況的要因に帰属させること。
成功は自分の手柄とするのに失敗の責任を取らない人間の一般的傾向を表している。
自信を持つことは、例えそれに根拠が無くても大切です。
挑戦しようとするマインドや、物事に対してポジティブに取組める要因になり得るからです。
しかしながら、当然ですが過度な自信や間違った自己評価が身を亡ぼすこともあり得ます。
体長は40〜68cm、体重は0.5~3kg、
ふさふさとした長い尾をもつ雑食性のスカンクは
お尻からの悪臭攻撃で外敵を撃退することで知られています。
正確には肛門の両脇にある「肛門傍洞腺(肛門嚢)」から噴出される分泌液です。
この分泌液が目に入った場合、一時的に目が見えなくなってしまい、
悪臭の範囲は風向きによっては2km近くにも及ぶ程強力らしいです。
その特性上、殆どの捕食者はスカンクを襲いません※。
※空からの攻撃には弱く、ワシやフクロウにはやられるという説もあります
みなさん、ビビッています。
外敵に襲われにくく、その攻撃力に自信のあるスカンクは、
車が走ってきても分泌液を放出して攻撃するそうです。
結果、轢かれて死んでしまうそうです。。。
過剰な自信がもたらした、悲しい結果です。
是非、それを目撃した仲間のスカンクは、
あれ(車)はヤバイ、とナレッジ共有するべきです。
単独性なので難しいかもしれませんが。
「自信に満ちた妄想は、何かを達成するのに役立つが、何かを変革するのを困難にする」
-マーシャル・ゴールドスミス
重要なのは、「自信」をいつ如何なる時も普遍的に持ち続けるのではなく、
目的に応じて「調整」(アラインメント)することです。
そして、ビジネスシーンにおける“自信の調整”は、営業が担うべきタスクのひとつです。
顧客が決断し、アクセルを踏むべき時にはその自信を後押ししましょう。
顧客が一旦立ち止まり、現状を正しく認識すべき時には、客観的視点を提供しましょう。
そういった提案を、自信を持って実施していきたいものです。
追記)
確かな自信を獲得する確実な方法は、その業務・分野で卓越することです。
営業という仕事におけるマインドセットとして、是非下記をご参考下さい。