その目的を再解釈してみる
事実というものは存在しない、存在するのは解釈だけである

哲学者ニーチェのコトバだそうです。
ビジネスにおける戦略とは、
目的達成に向けて、有限な資源を如何に利用していくか?
という指針であり、ストーリーであると言えます。
前提として、この資源(ヒト・モノ・カネ・情報etc..)は有限です。
当然ながら、各社で資源の大小や多少、優劣があることは事実です。
つまり、事実としての資源を戦略的にどう解釈するか?が
重要だと思っていたのですが(引き続き重要なのですが)、
興味深い切り口がありましたので、紹介します。
それは、”目的の再解釈”です。
書籍『君は戦略を立てることができるか』(著:音部 大輔)によると、
戦略策定のステップにおいて、
一度明確に定めた目的を”再解釈”することの重要性を説いています。
以下、書籍『君は戦略を立てることができるか』(著:音部 大輔)より引用抜粋、一部加筆修正
目的を明確にしたら、続くステップは「目的の再解釈」です。
ここで、勝利の道筋や成功に至るルートを探ります。
戦略立案の中でも特にクリエイティブで、最も成否を分ける段階と言っても過言ではありません。
具体的には、
「このプロジェクトは期間内に目的が達成されました。どのように達成されたでしょうか?」
という問いに答えることで、再解釈を進めていきます。
・シェアが一位になったということは、どのような市場状況が生まれたのか?
・売上目標を達成したということは、どのようなユーザーの支持を得て、どのような商品構成だったのか?
・30年後に弊社が繁栄を続けていたということは、どのようなビジネスを中核としているのか?
このように、目的を達成した未来の様子を詳細に想像します。
「うまくいくとしたら」ではなく、
「うまくいきました。何がおきたのでしょうか?」と、
未来をすでに実現した確かな事実として過去形で質問します。
文法的には違和感があるかもしれませんが、
このアプローチが思考力を引き出すための有効な手段のようです。
少し補足すると、この方法(再解釈)で挙がった案を即採用するべき、という話ではありません。
あくまでも戦略の1案、候補ではありますが、
現状の事実に捉われず、柔軟に発想するアプローチとしては非常に有益ではないでしょうか。
これは、バックキャスティングという思考法に近いです。
バックキャスティングとは、最初に目標とする未来像を描き、
その未来像を実現するための道筋を、未来から現在へと遡って記述するシナリオ作成手法です。
因みに対をなすのが、現在を始点として未来を探索するフォアキャスティングです。
ポイントは、質問(自問自答)してみることです。
目的が達成された”テイ”で、尋ねてみませんか?
あなた(組織)の目標は達成されました!さて、何が起こったからでしょうか?
面白いアイデア(戦略案)が出てくるかも・・・?
追記)
この一連で大事なのが、ワクワク感があるかどうか?です。
下記もご参考ください(タイトルか画像をクリック)
