プラマイゼロは、ゼロではない(±0≠0)
“現状維持は後退である”
厳しくも的確で、耳に激痛が走るこの言葉は誰発信か?を調べてみると、
福沢諭吉氏でした。
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『学問のすすめ』には、下記のように書かれています。
進まざる者は必ず退き、退かざる者は必ず進む
進まず退かずして瀦滞(ちょたい)する者はあるべからざるの理なり
前に進まず、後に下がらず、現状に留まろうとすることはできず、
それは必ず「後退」につながるよ、という意味でしょうか。
なるほど。。。
その通りですよね・・・、でも先生・・・
と言い訳を口走りそうになるのは、僕だけではないはずですw
それは、現状維持も何かしらの努力の結果であることが多いからです。
色々と試行錯誤し、努力した結果の現状維持、プラスマイナスゼロの状態です。
このプラスマイナスゼロは、進まず退かずの現状維持とは少し異なります。
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時間の経過と共に、プラスの経験をし、マイナスの経験もした、
言わば経験値を積んでのゼロ地点です。
これからは、その経験値を踏まえての選択次第だと考えると、
少しやれそうな気がしてきませんか?
現状維持に関連して、
非常に考えさせられるフレーズに出会いましたので紹介します。
二重作 拓也著『強さの磨き方』という書籍にて書かれている、
著者がコピーライターの糸井重里氏と対談した際のエピソードです。
※以下、同書より引用抜粋、一部加筆修正
「糸井さんは、僕くらいの年代の頃、どんなことを考えて過ごされていたんですか?」
すると、シンプルで真っ直ぐな答えが返ってきました。
「このままじゃ、このままだと思った」
グサリと刺さりました。
“このままじゃ、ダメだと思った”なら、聞いたことはあります。
でも、糸井さんの言葉はそうではなく、
“このままじゃ、このままだと思った”です。
つまり、現状を否定した言葉ではなく、現状を客観的に俯瞰した言葉なのです。
このままを選択するも、選択しないも、含んだ上で、あとはどうするか。
現在の延長線上を行くのか?それとも新しい自分を目指すのか?
このままで終わるのか?これからを楽しむのか?
過去に頼るのか?過去を越えるのか?過去と違うことをするのか?
糸井さんのフレーズを起点として次から次へと問いが自然発生する。
行動が惹起(じゃっき)される。
まさに“核心”となる言葉でした。
現状を否定することなく、客観的に捉えたうえでどのような選択をするのか。
考えるきっかけとなる言葉だと思いますが、どうでしょうか?
行動・トライした結果、現状維持にしかならなかったら・・・?
±0≠0理論(行動したことによるプラマイゼロはゼロではない)で、
行動のハードルが少しでも下がれば幸いです。
関連して、下記もご参考下さい。
進み続ける為には“初心”が大切ですが、
「初心忘るべからず」の本来の意味は、一般使用の意味とは少し違う様で・・・
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何かを初め、進めるには現状維持バイアスとの闘いを避けては通れません。
そして、営業とは顧客が現状維持バイアスを乗越えることを、
支援しなければなりません・・・・
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追記)
ギャンブルをして、一時勝ったが、その後負けて・・・。
収支はプラスマイナスゼロ。
その過程を経験・楽しめた、と捉えるのか、
時間を無駄にした、と捉えるのかは・・・どちらでしょうか?