組織的な提案力の向上に必要な営業スキル
今日の営業において、
“提案力の向上”は多くの組織においても課題ではないでしょうか。
顧客課題を把握し、提案等形に具体化し、適切に訴求する。
一連のプロセスにおいて、
営業には様々なスキルが求めれることは言うまでもありません。
今回は、“組織的に”提案力を向上させる、という観点で
現代営業には必須となるスキル及び役割について、考えてみます。
組織的に付加価値の高い提案、
所謂“良い提案”を行う為に営業に必要となるスキル・・・
それは、メタ知識です。
メタ知識とは、簡単に言うと“知識に関する知識”、
つまり「知っていることを知っていること」です。
・・・すみません、ややこしくなってきました。
“良い提案”をする為には、様々な情報・知識が必要です。
市場背景や競合動向、自社製品・サービスの詳細や過去実績、
今後の開発戦略・方針、活用事例、等々。。。
情報過多の現代において、個人でこれら全てを保持し、
更にアップデートしていくことは難しいかもしれません。
・・・そうです。
そんなことは、できなくていいのです。
必要なのは、メタ知識。
誰がその情報・知識を知っているかを知っていること、です。
この考え方を“トランザクティブ・メモリー”といいます。
組織のパフォーマンス向上には、
「組織メンバーが『他のメンバーの誰が何を知っているのか』を知っていること」
が、絶対的に必要である、という理論です。
詳しくは、下記も参考にして下さい(タイトルか画像をクリック)
つまり営業は、良い提案を行う為に必要なナレッジ(知識)を
すべて保持している必要は無いのです。
「この人なら知っている」
「この人に聞けばいい」
ということを、知っていることが重要なのです。
顧客と接点を持ち、顧客と自社を繋ぐのは営業の役割です。
営業は、自社サイド(社内)にある様々な情報源・ナレッジの
ハブになれなければなりません。
営業の同僚・上司・他拠点、技術・開発部門、調達部門、製造部門、
サポート部門、総務経理部門、場合によっては仕入先、etc・・・
営業が社内ナレッジのハブとなることで、提案のクオリティを上げること。
この切口を、是非組織的な提案力強化に活かしてください。
またこの考え方は、SFA/CRMの活用にも通じます。
SFA/CRMは、営業のナレッジデータベースとしての役割が期待されます。
ですが、そこに日々の営業活動で得た情報のみが蓄積されていくだけでは、
少し足りないのです。
関連部門のナレッジも蓄積していきましょう。
営業が知り得た情報に対して、
関連部門からの指摘・アドバイス・フィードバック(フォワード)を行うことです。
それらの情報が蓄積され、またオープンに共有されることで、
“誰が何を知っているのか”のメタ知識が、組織内で強化されるのです。
「誰が何を知っているのか」
そんな視点で、今一度組織内を見直してみましょう。
同時に、
「自分は何を知っているのか」
という視点で、自身のナレッジも見直してみましょう。
追記)
営業における、もうひとつ重要な切り口があります。
それは、営業と顧客という関係性においても、
この“トランザクティブ・メモリー”を活用することです。
詳しくは、下記からご確認下さい(タイトルか画像をクリック)