仕事とは何を見て絵を描くか
子供から「○○描いて!」と言われ、
お絵描き遊びに勤しむ家庭も多いかと思います。
僕自身は、アニメのキャラクターでも恐竜でも、
そこそこ上手に描けると自負しているのですが、
あるコツがあること(そのコツのおかげ)に気がつきました。。。
例えば、サッカーボールを描くとします。
意外と難しいので、手本(見本)が欲しいですね。
さて皆さん、何を見ますか(見本にしますか)?
コツは、写真・実物ではなく、絵・イラストを見て描くことです。
特に絵を描くことがめちゃめちゃ得意!ということでないのであれば。
絵・イラストは、対象(実物)を平面に落とし込むという作業を経た結果です。
そして、(素人にとって)難しいのは、実物を平面で表現することです。
このスキルがないのです。。。
サッカーボールの例えがピンとこない方は、
動物、風景、人物など、より複雑なモノで想像してみてください。
似顔絵などは、その典型です。
実際の人物を見て似顔絵を描くよりも、
誰かが描いたイケてる似顔絵を見て、似顔絵を描く方が絶対に上手に描けます。
難しいのは、人物を似顔絵に変換するところだからです。
共感頂けますでしょうか。
これは、仕事にも通じるところがあります。
この場合の”誰かが描いたイケてる絵”は、
マニュアルや標準化されたプロセスだと思ってください。
マニュアルや標準化されたプロセスは、
決して組織の平均や中央値ではなく、仕事ができる人達のノウハウの結晶です。
いわば、暗黙知を形式知化しようと試みた結果なのです。
短期的な成果を望むのであれば、それを使わない手は無いのです。
反面、誰かの描いた絵を模写し続けることが仕事ではありません。
どこかでオリジナリティを発揮すべく、
実物(=自分の体験したこと)を絵に落とし込む(=具現化する)という、
仕事に挑戦することになります。
そして、それがまた誰かの(組織の)手本になっていく。。。
そのような循環が、強い組織と個の成長を両立させます。
もし仕事がうまくいっていない(絵が上手く描けない)という時は、
あえて実物・現実から目を逸らしましょう。
素直に先人の知恵に乗ってみるというのも、ひとつのアプローチとしてアリですね。
追記)
先人の知恵を活かすことを、「巨人の肩に乗る」という表現をします。
関連して、是非下記の考え方も押さえておいてください。