頑張ればなんとか手が届く目標
僕が小学生の頃に愛読していた、MAJORという野球漫画があります。

小学生の頃に愛読と言いつつ、大人になった今でも続編を購読中ですw
あるシーンで、主人公の茂野吾郎がコジローという選手にバッティングピッチャーを
かって出るのですが、専属のバッティングピッチャーがいると断られます。

漫画『MAJOR』55巻 第1話 代表終結 より引用
このコジローという選手、勿論、イチロー選手をオマージュしたキャラなのですが、
イチロー選手に専属のバッティングピッチャーがいた件も実話だそうです。
それが、奥村幸治(おくむらこうじ)氏です。
ある雑誌にて、イチロー選手とのエピソードを紹介しているのですが、
目標設定に関して非常に興味深い指摘があったので、紹介します。
ある時、奥村氏はイチロー氏からこう言われたそうです。
以下、『致知』2010年6月号 連載「致知随想」より抜粋
“目標”って高くし過ぎると絶対にダメなんですよね。
必死に頑張っても、その目標に届かなければどうなりますか?
諦めたり、挫折感を味わうでしょう。
それは、目標の設定ミスなんです。
頑張ればなんとか手が届くところに目標を設定すればずっと諦めないでいられる。
そういう設定の仕方が一番大事だと僕は思います。
なるほど・・・。
継続する力の代名詞のようなイチロー氏のコトバなら、説得力が違います。
「よし、じゃあ今期の営業目標は、手が届きそうな妥当なラインで・・・」
というのは違う、ということは態々言うことではないでしょうか?
ここは注意が必要です。
そもそも「目標」とは、「目的を達成するために設けためあて」ですので、
その目的が何か?によって、変わってきます。
目的ありきなのです。
なので、達成できそうな目標をセットできるかどうかは、その目的に依存します。
その目的達成の為に、具体化されたものが目標です。
イチロー氏のいう、この文脈での「目標」は、
更にそれを実現するために落とし込まれた、日々の行動目標のことだと思われます。
ここに”頑張ればなんとか手が届く”という、設定の妙が必要なのです。

皆さん、その辺りのセンスはどうでしょうか?
年始のタイミングや、何かに感化されてモチベーションが高い時は、
ついついこの”頑張れば”のラインを高く設定しがちです。。。
その後、後悔し、挫折感を味わったことがあるのは僕だけではないはずです。
自分の能力を高く見積りガチな点は、反省しなければなりません。
反面、自分に期待できず、挑戦的な目標が立てられないことも問題です。
ここのバランスが必要です。
ひとつの解決策として、
2つの役割(視点)を自分の中でコントロールしてみてはどうでしょうか?
イチロー氏いわく、
”指導者が厳しくできないから、自分で自分に厳しくしないと進めない”
ということみたいです・・・
下記を参考にしてみてください(画像かタイトルをクリック)

追記)
因みに、奥村氏のエピソードでは、イチロー氏に一番頑張ったことを聞いた際、
高校3年間、寝る前の10分の素振りを1日にも欠かさなかったこと、だったそうです。
実際にやるのは難しいと思いますが、
1日10分なら・・・と思わせてくれるところが流石の目標設定のセンスですよね。
皆さんの1日10分の寝る前の素振りに代わるものは何でしょうか・・・?