その交渉相手は味方です
「営業力とは、影響力である」と以前、主張してみました。
詳しくは、下記をご確認下さい。
![](https://emp-consul.com/wp-content/uploads/3ca6b54151eff2e9a02a64782fc08c9c-300x187.jpg)
どんなに優秀な営業パーソンでも、顧客の代わりに意思決定することなく、
決定することは、顧客のタスクです。
営業ができることは、課題解決に向けた選択肢とその価値を提示し、
顧客の意思決定を手助けすることです。
そういった意味で、
顧客の意思決定に影響を与えられるかどうか?が重要である為です。
書籍『影響力の法則』(アラン・R・コーエン、デビット・L・ブラッドフォード著)では、
影響力とは、
「あなたが望むものと引き換えに、相手が価値を感じる何かを交換することである」
と定義しています。
正に営業に求められる仕事そのものと言えます。
同書には、影響力の法則として、
影響力を効果的に高めるモデルが紹介されているのですが、
その最初のステップが非常に興味深いです。
それは、”味方になると考える”ことです。
以下、『影響力の法則』(アラン・R・コーエン、デビット・L・ブラッドフォード著)より引用
影響をおよびしたい相手は、誰でも潜在的な味方だと考えなければならない。
それによって、相手の世界に興味をもつことができ、
共通の利益が見つかって、連携の可能性を見立てられるようになる。
パートナーを組むと考えれば、
お互いに利益のある関係をいかにして築くかを計画するのも、
あなたの責任の一部となるのだ。
交渉事においては、どうしても相手と対峙してしまいがちです。
相手を言いくるめ、論破することが目的ではないのです。
共に価値を創り出していくパートナーだと考えなければなりません。
同書では、組織内や同僚との関係を中心に言及されているのですが、
顧客と営業の関係性においても同様に適用されると考えてはどうでしょうか。
そして、パートナーとなる為には相手の理解が欠かせません。
相互理解を妨げている障壁、という切り口も纏められていたので、下記に紹介します。
自身にも心当たりがないか?チェックしてみましょう。
以下、『影響力の法則』(アラン・R・コーエン、デビット・L・ブラッドフォード著)より引用
・自分が得たいものにこだわり、相手のニーズを見ていない
・相手の抵抗は組織的な要因のために起きているとは考えず、
全て性格のせいだと思い、相手の個性や意図や知性を悪く言う
・相手の世界に馴染みがないので、ヒントを見つけられず、勝手な解釈をする
・相手の言葉、特に懸念に関する言葉に注意深く耳を傾けない
・質問しない、自分の考えを捨てたくない
・たったひとつの情報から結論を導く
・相手の世界を理解して相手を動かそうとせず、相手の世界自体を非難する
どうでしょうか。
営業として顧客対応する際にも、大いに共通する事項ではないでしょうか。
影響力を発揮しつつも、相手を思い通りに動かしたいわけではありません。
同じ方向を向き、共に価値を創造していきたいのです。
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その様なマインドセットで取組むことが、影響力を高める為の第一歩なようです。
追記)
大切なのは、どの視点・ポジションからモノゴトを視るか?です。
組織内での異動を経験されたことがある方は、実感も深いと思います。
その時の立場、立ち位置が何を言うか?に大いに関係するからです。
ここの理解が欠かせません。
営業と顧客の場合も同様です。
営業における顧客視点については、併せて下記もご参考下さい。
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